ETF(上場投資信託)って何?おすすめやインデックス投資との違いを解説!

ETF 上場投資信託 解説

ETF(上場投資信託)について解説する記事です。

ETFとは、Exchange Traded Fundの略で、上場株式と同じように証券取引所に上場され、売買可能な投資信託のことを指します。インデックス投資と似ており、ある特定の指数に連動して動くETFが多く存在します。

この記事では、ETFと種類と、インデックス投資の違いについて解説したいと思います。

ETF(上場投資信託)は分散投資を可能にした!

ETF最大の特徴は、少ないお金でも分散投資ができることです。

じゃあなんで分散投資がいいの?という疑問が次に湧いてきます。

分散投資ができると、リスクを減らしながら資産を増やすことができます。

どういうことか説明します。例えば日経225指数連動のETFに投資した場合を考えてみます。日経225とは、東証一部に上場する約2000企業の中から、225社を選んだ平均の株価のことです。日経平均株価、Nikkei 225とも呼ばれます(日本企業の「元気さ」を示すバロメーターでもあります)。

もし日本企業全体に投資しようと思ったら、すべての株を均等に買わなければなりません。これは現実ではありませんし、たくさんの資金が必要になります。そこで、日経225連動のETFという商品が生まれました。日経225連動のETFを購入することで、日本企業全体に投資したのと同じことになります。

仮にどこかの企業が運悪く倒産してしまったら、その会社の株価は価値が無くなってしまいますが、ETFであれば影響を受けにくいのです。

これは画期的なことで、20世紀最大の発明の1つだ!とも言われています。

現在(2020年4月)では、コロナウイルスの影響に日経平均は急激に下落しています。これは日本企業だけでなく、世界中の経済が打撃を受けている状況であり、ETFといえでも防ぐことができません。

ETFとインデックス投資の違い

ETFとインデックス投資の違いは、端的に言えば買える場所と売買のタイミングが違います。

ETF(上場投資信託)インデックスファンド
窓口証券会社証券会社/銀行
注文の仕方指値、成行注文化(いつでもできる)ブラインド方式(いくらで買ったかわからない)
信用取引の可否できるできない
運用管理費用(信託報酬)インデックスよりも安い比較的安い
分配金再投資できないできる商品が多い

少額でも積立して運用したいという方には再投資も可能なインデックスファンドが向いています。積み立てNISAやiDeCoでも商品が多い理由がわかりますね。

一方、ETFはインデックスファンドに比べてさらに手数料が低いのが魅力です。手数料が低く、売買タイミングも自由に選べるので流動性の高い金融商品といえます。

ETFはパッシブ運用 アクティブ運用を超える!?

投資信託の運用方法にはアクティブ運用とパッシブ運用があります。ETFは特定の株価指数(インデックス)に連動するため、パッシブ運用に分類されます。

一方、アクティブ運用は、投資信託会社が積極的に運用を行い、パッシブを超える成績を出すための投資方法です。パッシブを超えようとするのだから、良い成績が出るだろうと考えがちですが、実はそうではありません。

アクティブ運用は、長期的にはパッシブ運用に勝てません
なぜかというと、積極的に運用するために運用コストが掛かっており、信託報酬(手数料)が高いからです。皮肉なことに、お猿さんにダーツを投げさせて、刺さったファンドを適当に買った方がプロの運用成績よりも良かった、という実証データも出ています(引用URL)。
このあたりの話は、「ウォール街のランダムウォーク」という本で詳細に解説されています。もしよければ読んでみてください。
【中古】ウォ-ル街のランダム・ウォ-ク 株式投資の不滅の真理 /日本経済新聞出版社/バ-トン・G.マルキ-ル (単行本)
私は会社で401k(企業型確定拠出年金)を始めた時、にアクティブ型で運用していたのですが、後に自分で調べてパッシブ型のインデックス投資に切り替えました。誰も教えてくれないので、有用な情報は自分から調べないといけない!という教訓も得られました。

ETFの種類

ETFの種類は非常に多岐にわたります(残念ながら、載せきれません)。こんなのないかな?という商品は大体見つかると言っていいくらいです。東京証券取引所には200銘柄以上のETFが上場しており、国内株式、外国株式や債券、REIT、商品(コモディティ)等様々な種類があります。また、株式であっても、規模別、テーマ別、業種別等、特定の対象などを指定したETFもあります。ここでは、特徴的なETF商品に関して解説します。

レバレッジ(ブル)型とインバース(ベア)型

ETFは特定の指数に連動すると説明しました。ETFの中にはレバレッジ(ブル)型とインバース(ベア)型と呼ばれるものも存在します。

ある特定の指数に対して、倍率を掛けて連動させたものがレバレッジ(ブル)型とよあばれ、マイナス(逆方向)に倍率を掛けて連動させるものをインバース(ベア)型と呼びます。

ブル ベア ETF

https://info.monex.co.jp/fund/bullbear/index.html

レバレッジを掛けて運用することが出来るのでリターンは大きくなりますが、損失が出るときは2倍になりますので注意が必要です。また、レバレッジ型、インバース型ともに、手数料が高くなる傾向にある点も注意してください。
語源についてですが、ブル(牛)は角で上に突き上げるのに対し、ベア(熊)は腕を上から下に振り下ろすためだと言われています。

海外ETF (新興国ETFと先進国ETF)

新興国の方が伸びしろが大きい

日本やアメリカ、ヨーロッパは先進国と呼ばれています。世界のGDPでは大部分を占めているものの、先進国は成熟しているため経済成長率はあまり高くありません。それに比べ、新興国は日本の高度経済成長のように、GDP成長率が高い傾向にあります。

経済成長 世界

https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2017/2017honbun/i1110000.html

つまり、

ハイリターンを求める≒新興国への投資も積極的に検討する

ということになります。新興国の代表的な国はBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)と呼ばれています。

また、その次に続く新興国として、 「VISTA」NEXT 11」 が台頭してくると言われています。

VISTA・・・ベトナム・インドネシア・南アフリカ共和国・トルコ・アルゼンチン

NEXT 11・・・イラン、インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、メキシコ

先進国ETFは存在感が大きい

先進国はGDP成長率は低いものの、依然として大きな影響力を持っています。特にアメリカのGAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple)や、マイクロソフト、ツイッター、インスタグラムなどは全て米国の巨大企業です。海外株式のETFに関しては、これらの企業が含まれていることが多いです。

全世界投資のススメ

ETFは低コストで分散投資ができる。なるほど!と思ったあなた。

世界市場を買ってみてはいかがでしょうか。

先進国も新興国もおすすめなら、全部買ったらいいじゃない!というわけです。現にそんな便利なETFが存在するのです。

以下に示すものほんの一部ですが、株式投資がプラスサムであることや、長期投資を前提に購入を考えているのであれば、選択肢の1つになると思います。

MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(銘柄コード2559 )

全世界投資の代表格。ACWI(All Country World Index)に連動。信託報酬は0.078%と比較的安いです。比率は以下の通り。

ACWI 比率

似た銘柄としては、バンガード全世界株式ETF(VT)があります。米国の商品ですが、SBI証券などでも購入が可能です。

注意点

全世界投資は非常に魅力的な商品ですが、経済を米国企業がけん引している現実を考えると、米国に特化したETFの方がパフォーマンスが良い傾向にあります。

米国特化のETFはバンガード・S&P500 ETF(VOO)などがあります。

S&P500(Standard & Poor’s 500 Stock Index)は、米国版の日経平均といったところです。

ただし、今後の世界情勢がどうなるかはわかりません。経済が発展していく限りは、全世界のインデックス投資は有効な選択肢の一つだということを覚えておいていただければ幸いです!

まとめ

ETFの概要、インデックス投資との違いについて解説しました。また、分散投資の有用性や、GDPと海外先進国・新興国ETFの関連についても触れました。

ETFは非常に豊富な種類の商品ラインナップがあり、低リスクな運用からハイリターンを目指す運用まで、自分の好みで選ぶことができます。全世界投資の考え方など、少しでも資産形成のお役に立てたら幸いです!

当ブログでは、投資、旅行、移住などに関する情報を随時発信していますのでチェックしていただけたら嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました!

 

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